皆さんはお風呂でiPhoneを使いますか?入浴中に音楽を聴いたり、動画を観たりする方もいらっしゃると思います。
しかし、iPhoneをお風呂で使うことでさまざまなリスクがあります。
今回はお風呂でiPhoneを使うリスクや、故障に繋がる要因などを紹介していきます。
iPhoneは防水性能について
例えばiPhoneSE3(第3世代)は、機器の保護性能を示す規格でいう「IP67」等級です。「IP67」は、防塵等級6級と防水等級7級を示しており、防水においては一時的な水没に耐えられる仕様を示します。
各iPhoneの「IP」
- iPhone 15/15 Plus/ 15 Pro/ 15 Pro Max
- iPhone 14/14 Plus/ 14 Pro/14 Pro Max
- iPhone 13/13 mini/ 13 Pro/13 Pro Max
- iPhone 12/12 mini/ 12 Pro/ 12 Pro Max
- iPhone 11 Pro/ 11 Pro Max
- iPhone 11
- iPhone XS/ XS Max
- iPhone SE (第 3 世代)/ (第 2 世代)
- iPhone XR
- iPhone X
- iPhone 8/8 Plus
- iPhone 7/ 7 Plus
防水と耐水
皆さんは防水と耐水の違いをご存じですか?似たような言葉ですが役割が違います。
耐水:水がしみ通らないこと。また、水によって変質や破損をしないこと
防水:水がしみこむのを防ぐ。水が入こんだり、しみこんだりしないように処理・加工すること
2つの意味を説明しましたが、防水と耐水は言葉においてほぼ同じ意味になります。
つまり、電気機械器具(スマートフォン)において「耐水」とはあくまで防水のレベルを示すものであり、「耐水」と「防水」どちらかが強いと比べるものではありません。
“お風呂でiPhoneを使うリスクと故障の要因“
日常的にiPhoneをお風呂で使用される方は多いと思います。
確かに、iPhoneには「IPコード」と呼ばれる等級により防水(耐水)性能を得ています。ですが、完全防水ではありません。
そして「IP等級」はあくまで「常温の真水での試験結果」を示したものになります。その上で、お風呂でiPhoneを使用し故障に繋がる要因を詳しく紹介していきます。
浴室の環境
浴室が具体的にどのような環境なのかを見ていきます。
浴槽には約40度のお湯があります。入浴剤を入れている方もいるかもしれません。そして温度を見れば常温でないことが分かります。
そして湿気・水蒸気がiPhoneを包む事になります。
iPhoneを浴槽に落としたときや、シャワーがかかったときの水圧は実はかなり大きく、「強い水圧に対する防水性能」は考慮されていません。「IP等級」で示された防水性では、カバーしきれないような環境です。
感電の恐れ
スマートフォンは電化製品の一種です。浴槽内で使用していると、感電につながるリスクがあります。
特に、モバイルバッテリー等で充電の最中に湯船に落とすと感電のリスクが高く大変危険です。
コンセントやモバイルバッテリーを問わず、充電中は感電のリスクが高くなるので、スマートフォンを充電しながら浴室で使用するのは厳禁です。
また、充電していない場合も濡れた手で触ったとした場合、感電することも考えられます。濡れた手でスマホを直接触らないようにすることも大切です。
端末の経年劣化
iPhoneは「ディスプレイ部品」と「基板やバッテリーなどを収めた背面部品」が二枚貝のように合わさった構造をしています。
そして、部品同士の隙間から液体が侵入することを防ぐために、防水(耐水)性能が備わったiPhoneにはディスプレイ部品と背面部品の間に「接着シール」と呼ばれるゴム製のパッキンが貼られています。
この「接着シール」は熱によって溶けてしまったり、水分や細かい塵などに繰り返しさらされたりすることで汚れたり、ボロボロになってしまいます。
そのため、購入したばかりのiPhoneと、購入から時間が経ったiPhoneでは防水(耐水)性能にどうしても差が出てします。
水没による故障は保証対象外
AppleはiPhoneの高い防水(耐水)性能をPRしていますが、その反面「水没や水濡れによるiPhoneの故障は保証の対象外」となっています。
有償保証サービス「AppleCare+」に加入していれば比較的安く本体交換が出来ると思いますが、あくまで「過失」扱いのため無償の1年保証は効かなくなってしまいます。
端末の修理代金
水没してしまった場合、何等の保証サービスに入られていない場合は修理店に出すか、買い替える選択肢が出てくると思います。
もし修理店に出す場合は、水濡れのひどさによりますがかなりの高額修理になる場合の可能性が高いです。
また、修理に出してように使用できるようになったとしても、完全に内部の水滴が取り切れていなかった場合、突然画面が動かなくなり、リンゴループになってしまう可能性もあるので、長く使うことは難しいと思います。
データが取り出せなくなるパターンもあるので、バックアップを取ることをお勧めします。
ジップロックで水濡れを防ぐ
お風呂でiPhone(スマートフォン)を使用する際に定番のジップロックで水濡れを塞ぐ方は多いと思います。
実際ジップロックは水濡れをしっかり防いでくれるため、ジップロックにiPhoneを入れて使えば安全、と言いたいところですがさまざまな注意点があるのでご紹介します。
ジップロックを使いまわさない
一度お風呂の持ち込んだジップロックを使いまわしていませんか?
ジップロックはあくまでビニール製なので、爪でひっかいたり、折りたたんだりすると細かな穴が空いてしまうことがあります。
小さい穴でもそこから水が侵入してiPhoneが水没というリスクがあるので、iPhoneを入れるジップロックは毎回新品を用意すると安心です。
結露
スマートフォンをジップロックにいれてお風呂に持って行くと、結露する可能性があります。結露とは寒い時期の窓や、冷たいペットボトルなどに水滴がつく現象のことです。
ジップロック内で結露が起こると、スマートフォンの内部に水分を取りこんでしまいます。水気はスマホの天敵なので最悪の場合、故障に繋がる原因となります。
湯船の上では触らない
湯船につけないのはもちろんですが、湯船の上でさわるのも危険です。湯船の上は温度がたかまりやすく、温度差により結露が起こる可能性が高まりますので、極力触らない方が良いと言えます。
どうしてもiPhoneをお風呂で使用する場合
先程ジップロックで水濡れを防止するリスクをご紹介しましたが、ついつい家にある簡単なもので済ませてしまう気持ちは分かります。
ジップロックなど密閉できるビニール袋での防水は少ないながらもリスクがあり、ラップを巻き付け水濡れ予防をすることについてはかなり水没の危険が付きまといます。
元から防水グッズとして販売されている防水ケースや防水ポーチは、ジップロックやラップよりも頑丈で水を通さない作りとなっているものが多いのでもし、お風呂の中でiPhoneを使用する際は防水ポーチを使いましょう。
端末が水没した時の修理
iCracked Storeでは、水濡れによって故障したiPhoneの修理も行っております。ですが、水没してしまったiPhoneを水没する前の状態に戻すのではなく、あくまでデータ取り出しを目的とした一時的な復旧を目指す修理となります。
一度水に濡れてしまったiPhoneのダメージを完璧に取り除き、修復することはできません。水没復旧によって復旧が出来たとしても一時的なものになり、長く使う事は出来ません。なので、一時的に復旧した際は、すぐにデータを抜き出し機種変更していただくことをお勧めします。
まとめ
今回はお風呂でiPhoneを使用するリスクについて、紹介させていただきました。自分の大切なスマホを守りつつ、リラックスしたお風呂タイムを楽しんでください!ここまで読んでいただきありがとうございました。